よく耳にする炉心溶融とは?

原子炉は大きく
●炉心
●炉壁・容器
からなっています。

・炉心は、原子炉の心臓部にあたり、核燃料(★燃料棒)があります。
・炉壁・容器は主に原子炉を保護するためにあります。
【炉心】とは、原子炉の重要な部分です。

 

燃料棒(ねんりょうぼう、Fuel rod)は原子炉の炉心の部品のひとつです。
棒状の燃料棒は炉心内での核燃料の標準的な形状であり、
複数本の燃料棒が束ねられ燃料集合体と呼ばれるユニットが組まれています。

原子炉で使用される核燃料は、燃料ペレットと呼ばれる長さ1cm、
直径1cm弱ほど長方形の小さなセラミックに焼き固められます。

この燃料ペレットが約350個、一直線にまとめられて、
ジルコニウム合金製の燃料被覆管と呼ばれる4mほどの長さの細い管に
詰めまれ、バネと共に両端が密封されます。 この状態が燃料棒です。

この燃料棒を百数十本から2百本以上集めて間隔を空けて束になる様に
金属で固定した物が燃料集合体であり、原子炉の炉心で使用されます。

 

原子炉は通常、水で満たされており、炉心にある核燃料が
一定温度以上に過熱するのを防いでいます。

問題が起きれば
「止める」 「冷やす」 「閉じ込める」
の三つの方法で放射性物質が外部にもれないようにしています。


この三つを行うために、【多重防護】といわれ、

何重にも防御 がなされています。

もし、原子炉を満たす水の量が減り(水位が下がり)、核燃料(燃料棒)が
露出すると、空だきに近い状態になって炉内の温度が上昇します。
これがひどくなると、燃料棒などが溶け出します。

このように、炉心構造物が融解、破損する原子力事故を【炉心溶融】といいます。
そして、炉心溶融を英語でメルトダウン(Nuclear meltdown)といいます。

原発が想定する中で最も過酷な事故とされています。

 

冷却が不十分だと燃料の溶融から、さらに炉心の構造物の破壊と落下が起こる。

ここに水があると、水と溶融物が接触し急激な爆発が起こる恐れがある。

爆発で格納容器が破壊されれば、大量の放射性物質が環境に放出されることになる。

 

過去に起きた炉心溶融では1979年のスリーマイル島原子力発電所事故や

1986年のチェルノブイリ原子力発電所事故が有名。

 

メルトダウンと再臨界の起こる順番

冷却不可→メルトダウン→再臨界→釜が抜ける→ 水蒸気爆発→制御不能


【送料無料】原子力発電がよくわかる本





このサイトでは放射能汚染、被爆に関して調べたものを記載してあります。

一般的な見解として、ほぼ間違いないとは思いますが、中には違う意見の専門家も

あるかもしれません。最終的にはご自身の責任においてご判断ください。